先輩を急かす、悟りの向こう側の新入社員。まず教えるべきことは社会の厳しさではなかった

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新人さんに教えるのが大変、というのはよく聞きます。

何しに会社に来てるかわからない、怒るとすぐ辞める、意思疎通できない、突拍子もない言動など、4月には連日ネットニュースになるほど皆様苦労されていますよね。

 

かくいう自分も、新人に対するストレスを抱えながらも、試行錯誤の日々を送っていました。

かつては自分自身も新人として諸先輩方に与えたストレスを反省しながら。。

 

一番頭を抱えた新人デザイナーが、

「自分はこうしたいのです!」

という自己主張の一点張りで、とんでもなく激しい色使いや、意味不明なほっそいフォントでデザインを作り上げる人です。

なぜそうしたか聞いてもろくな答えが出てこない。

「この会社に合うと思ったので」

「このパターン使ってみたくて」

「誰もやっていないものが作りたくて」

なぜこの答えがダメなのか。全部主語が「私」だからです。

教えようと思っても、こちらが話し始めるとだいたいお地蔵さんみたいに固まって瞑想始めます。

さとり世代とのコミュニケーションはかなりの重労働です。だって、昭和世代には悟りの開き方なんてわかんないし。

 

 

一生懸命話しても

『あら、お熱い方なんですね。何言ってるのかわからないケド、最後まで言わせてあげましょうね。』と言わんばかりのすまし顔。

長々と説教はいけないと思い、考えに考え、絞りに絞って、端的に伝えても

『は~~い』

と肩すかしを食らいます。

 

 

他人の話は聞かないくせに、自分が聞きたいことだけは自分の都合で話しかけてきます。

「ちょっと『今』見てもらえますか?!これ以上進めると修正大変なんで!」

「聞きたいところ『今』メール送りました!教えてください!」

「『〇時』までにチェックしてください!明日の予定立ててから帰りたいんで!」

 

と、全部、柔らかい命令文です。

 

 

果たしてなんと答えるのが効果的か。

私より仕事量少ないのになんでそんなに忙しそうなんだ、という後輩に試した実験結果をお伝えします。

 

パターン1

「急ぎでも事前にアポ取ってください。」

 

「むっ」として去っていきました。少し高圧的で、逆に「何様だよ」と思われかねません。

険悪になることや、突き放すことが本望ではないので、あまり良いとはいえません。

かわいそうなことをしました。

 

パターン2

「どうせ話聞かないくせに。」

 

こちらも困った顔で立ち去りました。

本心ではありますが、あくまでも頼まれ事なので、受けない姿勢はよくないと思います。

 

いずれも、こちらとしてはわざと言っているので反応の違いをみたかったのですが、何も言わずに黙って立ち去るのはなんでしょうか。反論しない人が多いですね。

 

パターン3

「南~無~(手を合わせて)」

 

これを使ってみると

「え…あの…、時間あるときでいいのでお願いします・・・!!」

とこちらの都合を考慮する姿勢が見えました。悟り返しです。

 

 

南無、というのは敬意を表す接頭語です。

相手への敬意が足りない人、ない人には、全力で謙虚に、全力で尊敬の念を総動員して対応してあげるというのは効果的でした。

敬意が伝わったのか、単にヤバい奴と思われたのかはわかりません。

 

パターン4

「忙しいの?私が確認する時間はどれくらい取れる?何分で話せばいい?」

 

と、「今すぐ」を受け入れてみると、

「え~っと・・・・・そうですね・・・・・・」と長い時間をかけて考え出し、

結果として全然急いでないということを自覚していただくことに成功しました。

 

 

結果、他人をむやみに急かす人には、スケジュール管理について教えるべきということがわかりました。

きちんと時間配分や工程管理ができるようになれば、余裕ができて、少しは相手のことを思いやれるようになるかもしれません。

いや、なってくれないと困るよ。。