独立したデザイナーの現実 ーFさんの場合ー

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会社員として長くデザインの仕事をしているとみなさん「独立」という言葉が頭をよぎる時期がきませんか?

独立してフリーランスになったデザイナーの中には、すぐに会社員時代以上の収入を得る人や、同等を維持しながら業務時間が減ったという人がいると、そんな記事や本や怪しい広告がウヨウヨあります。

 

誰かに取り上げられる人たちばかりでないことは百も承知の上だし、そんなことが本当に可能ならば卒業式の「全員起立」くらいみんな揃って独立するので、自分で確かめたいと思い、聞いてみました。

 

グラフィックデザイナーとして独立3年目のFさんです。


(30代女性/福岡県在住)

子育て中とのことで残業がしにくかったり、お子さんの体調不良で自宅保育が必要になり急に仕事を休んだり、正社員としての働きづらさを感じ、二人目のお子さんを妊娠したタイミングで独立されました。

現在6歳、3歳男児のお母さんです。

 

まずはこちらをご覧ください。

<1週間の記録>

曜日作業時間
月曜日8時30分~14時(5時間30分)
火曜日8時~11時(3時間)
水曜日9時~17時(8時間)
木曜日8時30分~17時、21時~23時(10時間30分)
金曜日8時30分~11時、16時~17時(3時間30分)
土/日休み

 

基本は平日9時から17時までを営業時間とされていますが、早めの開始、そしてかなり早めの終了です。

1週間で見ると合計30.5時間と一般的なフルタイム(週40時間)の7割程度という結果になりました。

 

木曜日は新規の仕事が入ったそうで、17時からお子さんが寝るまでの時間は家事育児、その後また仕事に戻ったようです。

なんだ、全然仕事してねーじゃん!と思いましたか?もう少し読み進めてくださいね。

 

SNSやサイトも仕事用はなく、いわゆるアナログなつながりでしかクライアントを持たず、時間的・体力的なキャパを考えてガツガツ営業をかけていないとのことです。

 

 

昨年度の年収は約360万円、

12ヶ月で平均すると月給30万円、

会社員との比較のためにボーナスが年3ヶ月とすると月給24万円です。

 

 

維持さえできれば、完璧なワークスタイルではないですか?!

本当にグラフィックデザイナーなのか疑いたくなりました。

 

 

事務所勤務時代と比べて収入は微増程度でほぼ変わらないそうで、通勤時間なし、急な休みで職場に迷惑をかけるストレスもなし、業務時間も大幅短縮。

途中でコーヒーやお菓子を買ったりランチに出たりすることも減り、無駄な支出も減ったとか。

 

「仕事?毎日楽しいです!」

と清々しく言い切ったFさん。まぶしいです。

 

 

私もそれ言えるようになりたい。練習しよう。

「仕事?…楽しいです…よ。…え、毎日?…いや…毎日…じゃ…ないかな~。」

 

 

あああ!無理だ!全然まぶしくない!

なんだこの鼻クソみたいな答えは!

フラフラなびいてんじゃないよ!

光れ自分!光る鼻クソになれ!

嫌だ!鼻クソは嫌だ!

 

…とまあ、働き方や評価というものは人と比べれば比べるほど焦燥感や劣等感を呼び込んでしまいがちです。

 

 

前向きな気持ちを引き出すために、比べず、いいところを見習おうと思います。

 

私がFさんと話した印象は、「期待以上」であることでした。

今回は事前に1週間の業務時間の記録を取ってくださいというお願いと、質問項目をお送りしていました。

 

それが話の途中で「例えば…」と話しながら資料がすぐに出てきたり、回答をリスト化してメールをくれたり、業務時間も分刻みで記入してくれており(割愛謝)、取材時間は予定の半分で済みました。

仕事でもないのにここまで準備してくれる人はなかなかいませんよね。

実際、仕事でも同じように下準備や管理能力、誠実さをもって臨んでいるのであれば、クライアントはファン化して離れないと思います。

 

しかも、木曜日に新規案件が入っていながら翌日には初稿提出済み、業務3.5時間で済んでいるあたりを見ると、この人はとんでもなく仕事が早いのではないかと思います。

時間がかかるものは夜に集中して、日中は余裕を持って仕事ができているということでしょうか。

 

機会があれば実際の仕事の進め方や業務効率についても聞いてみたいと思いました。

 

あっ!もうファン化…!

 

現実を見ようと思い立った今回の取材、なんだか予想とは違う結果になり、なんだかほわほわした軽い足取りで帰路につきました。

次回ご期待くださいませ。