デザイナーの給料が一向に上がらない理由を考えてみた

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「2. 長い下積み期間」とは

 

一言で「デザイン」といっても、その中には様々なスキルが隠されています。

 

書き出してみるとなんだか焦燥感に苛まれてしまったので、主なものだけ。

  • 構成(枠の中に収める力や説得力を持たせる順序立て)
  • 設計(5W1Hやコンセプト、流行に沿った取捨選択や視覚化)
  • センス(設計を演出するバリエーション)
  • 情報(媒体知識やクライアントの業界知識)
  • コミュニケーション(ヒアリングによって意向や論理を引き出す)
  • スピード

 

それぞれが一定のレベルに達していないと、いいパフォーマンスが出せることはありません。

 

専門学校でソフトや媒体知識がついていたとしても、それだけではプロとしてはまだまだだということがわかりますよね。

経験上、バランスよくスキルアップできるまでは平均5年、人によってはもっとかかると思います。

 

希望としてはスキルに応じてどんどん給料アップ!のイメージですが、

現実はこう。

 

組織への貢献度が低い下積み期間でも給料はもらえているわけで(棒グラフグレーの部分)、その分は一人前になった後に補完しなければならないので、思ったようには上がらないのです。

厳しい言い方ですが、たいして何もできないのに毎月定額もらえる期間を、きちんと有難く思うことは必要かもしれません。

給料が思ったように上がらないのにも、理由があるのです。

 

現状としては

人事評価が難しく、しくみを作れない

給料アップしないことが慣習化

下積み期間の給料は、下積みと同じくらいかそれ以上の期間をかけて回収

スキルに応じて給料アップしないことを正当化

この2点によって、お値段据え置き状態が当たり前になっているところが問題かと思います。

 

残業代や過労に対しては声を上げても、誰も慣習に異論を唱えないことは違和感があります。

 

見習いなのか下積み時期なのか、半人前なのか一部のスキル不足なのか、プロとして認めるのか、きちんと評価はすべきだと思います。

組織と従業員はお互いに評価し合うからこそ良好な関係を継続できるのであって、経営者にその意識が欠けると、時間をかけて一人前になったところでみんな退職します。

 

 

自分が経営する立場になったら、勤続〇年までは月給+昇給、それ以降は出来高制を選択できるなど、目標が持ちやすい方法を考えたいですね。